本研究では,英語スピーキング活動における聞き役技能を測定する尺度を作成し,その因子構造および妥当性を検討することを目的とした。大学生294名を対象にWeb調査を実施した。調査内容は新たに作成した聞き役技能尺度の自己版及び相手版それぞれ30項目,社会的スキル尺度KiSS-18 (菊池, 1988) と登校回避傾向 (渡辺・小石, 2000) であった。聞き役技能尺度自己版について,探索的因子分析 (最尤法・プロマックス回転) を実施した結果,①理解確認・発話促進,②受容的傾聴,③不十分な関与,④閉じた質問の4因子構造となった。相手版について,探索的因子分析 (最尤法・プロマックス回転) を実施した結果,①理解確認・発話促進,②受容的傾聴,③不十分な関与の3因子構造となった。自己版において,①理解確認・発話促進,②受容的傾聴,④閉じた質問は社会的スキル尺度KiSS-18との間に正の相関が得られた。一方,相手版では,①理解確認・発話促進及び②受容的傾聴が登校回避傾向との間に負の相関を示した。自己版と相手版のいずれについても一定の妥当性を支持する結果であったと考えられる。